勝手な感想をつらつら書いてます。
参考にならないと思うけど、お役に立てればうれしいです (^-^)
Amazonでストアを作ってみました。
ここには書いてない本も紹介してます。興味があればどうぞご覧ください。

自分用の備忘録としてアガサ・クリスティ作品データベースというサイトを立ち上げました。
只今、鋭意作成中です。よろしければどうぞお立ち寄りください。

exclamationネタバレありますexclamation 真犯人の名前などは書いていませんが、読んでたらうっすら見当がついてしまう可能性が高いです。未読の方は気をつけて!

2010年12月03日

三つ首塔 /横溝正史

三つ首塔三つ首塔 (角川文庫―金田一耕助ファイル)

「華やかな還暦祝いの席が三重殺人現場に変わった! 宮本音禰に課せられた謎の男との結婚を条件とした遺産相続が巻き起こす事件の裏には…。本格推理とメロドラマの融合を試みた傑作!」

あんまり有名ではないし、期待しないまま読んだのですが、かなり楽しめました。

金田一耕介が出てくる「推理小説」ですが、主人公・音禰(おとね)の回想という形をとっているからか、謎解きの部分がちと弱いです。最後の最後に説明してますが、付け足しっぽい気がしなくもない(笑)。
真犯人は意外でしたけどね。あーれは最後までわからんわ。

それより、音禰と謎の男・五郎の逃亡劇、これが一番気になりました。

いくつもの顔と名前をもつ五郎。音禰を事件の渦中に巻き込んだ張本人でありながら、絶体絶命の時には彼女を助けるヒーローにもなる。無理やり体を奪っておきながら、音禰の身を本気で心配し愛をささやく。五郎とはいったいどういう人物なのか、音禰と同様 読者である私にもさっぱりわかりません。

登場人物も胡散臭い連中ばかりだし、過去の因縁話も深く関わってきます。用意周到な五郎が罠にはまったりもするしで、最後まで気が抜けませんでした。

なので、事件が解決した時はホンキで「良かった〜わーい(嬉しい顔)」とホッとしました。音禰にかなり感情移入しちゃってる証拠ですね。われながら驚きです。

笑えるのは、金田一耕介が悪役になってるところ。脛に傷を持つ人物にとって、金田一の言動はいちいちうるさくてしょうがないらしい(笑)。そんな金田一も、最後は「後光がさして見える」と表現されますが。飄々とした彼らしいエピソードですな。

全体の印象としては江戸川乱歩の『孤島の鬼』に似ています。『孤島の鬼』が好きなら、こちらも楽しめると思いますよ。
posted by 壺柑弐号 at 20:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 最近読んだ面白い本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月03日

ミス・マープル第3巻「パディントン発4時50分」

パディントン発4時50分ミス・マープル 第3巻 パディントン発4時50分 [DVD]

「英国BBCが製作したA・クリスティーの“探偵ミス・マープル”シリーズ。パディントン発の列車に乗っていたミス・マクギリカディは、すれ違う列車の中の殺人事件を目撃した。彼女を信じるミス・マープルは、助手を使って死体探しに乗り出す。」

再びAXNミステリーチャンネルから、マープルのTVドラマ「パディントン発4時50分」をご紹介。
→『パディントン発4時50分』 本の感想はこちら

あいもかわらずトリックや真犯人を忘れていたので新鮮でした!こういう場合は忘れっぽい方が得ですね、アハハ わーい(嬉しい顔)

いかにも“イギリスのご婦人”的なミス・マクギリカディや、クールビューティーで有能そうなルーシーがイメージぴったりでしたね。クラッケンソープ家の兄弟たちはなかなか判別しにくかったけど。特に三男ハロルドと医者の見分けがつかず、殺されたのがどっちだかわからなくなりました。これをまちがえたらえらいことだあせあせ(飛び散る汗)

謎も二転三転するので、原作同様、最後まで真犯人が誰だかわからないたらーっ(汗)。途中クラドック警部がわかりやすく解説してくれるんだけど(最終的には間違っている)、理解するのに骨が折れました。事件全体を把握できたのは、見終わってのんびりお風呂に入ってる時かな。それくらい複雑なストーリー(人間関係)でしたね。

まあそんなことより、ルーシーのロマンスの行方黒ハートがほんのり示唆されてる方が興味深い!
原作では2人の男性どちらを選ぶのかわからなかったのですが、ドラマではマープル自身の口からルーシーの今後を予想することばが出てきます。といっても、その内容はかなりビミョーですけどね。発言小町にも「ルーシーの選んだ相手はどっち?」というトピがあるので、興味ある人は読んでみるとおもしろいですよ。

しかしまあ、どちらを選んでもルーシーだったら幸せになる・・・というより、幸せを掴みとれそうな気がします。頼りない夫を教育する方をとるのか、奔放な夫と刺激的な生活をおくる方をとるのか。ルーシーが選ぶのはどっちか、考えるだけでも楽しそうです。
posted by 壺柑弐号 at 12:42| Comment(0) | TrackBack(0) | ごあいさつ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月31日

ミス・マープル[完全版]DVD-BOX 1「復讐の女神」

ミス・マープル[完全版]DVD-BOX 1ミス・マープル[完全版]DVD-BOX 1

「アガサ・クリスティーが生んだ3大名探偵のひとり、ミス・マープルの活躍を描いた英国BBC製作のTVドラマのBOX第1弾。吹替音声や英語字幕を追加収録した完全版。「復讐の女神」「スリーピング・マーダー」「書斎の死体」ほか、全6話を収録。6枚組。」

ひさしぶりのTVドラマ!今回はAXNミステリーチャンネルで放送されたミス・マープルの「復讐の女神」です。
→『復讐の女神』 本の感想はこちら

カリブ海の秘密』で一緒になった大富豪ラフィールの死から物語が始まります。「謎をといてほしい」という遺言にそって、指定されたバスツアーに甥のレイモンドと一緒に乗り込むミス・マープル。・・・って、原作では甥が同行者じゃなかったような気が・・・たらーっ(汗)。そんな設定変更にとまどいながらも、ほぼ原作どおりで楽しめました。

何の謎を解くのかさーっぱりわからないまま物語が進んでいきますが、ところどころでラフィール氏の不肖の息子の様子や噂話が出てくるので、「あぁ、息子関係の謎なのかな」とアタリがつきます。これは原作よりも親切!わかりやすい。

あと、映像表現がなかなか見ごたえありました。特に最初の殺人場面が秀逸ですね。真上から被害者にむかって落ちてくる石膏像を、被害者が見ている展示物の鏡面反射で映すんです。驚く被害者の顔とせまりくる石膏像を同時に見せるテクニックに、思わず「ヒャッがく〜(落胆した顔)!」と声をあげてしまいました。
これは映像の勝利だなー。文章ではなかなか伝わりにくいもんなー。気になる方はどうぞ見てみてください。

真犯人については原作同様、途中でなんとなーくわかりました。トリックは思い至らなかったけどね。まぁ犯人さえわかればこっちのもんですよ、オホホ(←負け犬の遠吠え)。

マープルと真犯人の一騎打ちでは、原作で「あれ?」と思ってた部分が修正されてましたね(詳しくは本の感想の反転部分をどうぞ)。こっちの方が違和感なくていいです。あの人たちの責任感やアープルの機転のきかせ方が、よくわかる表現になってると思います。
ラフィールの息子もカッコイイ黒ハート

珍しく、原作よりドラマの方がオススメぴかぴか(新しい)です。
まだの方はぜひ!
posted by 壺柑弐号 at 22:28| Comment(0) | TrackBack(0) | クリスティ:TVドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月06日

アガサ・クリスティーの秘密ノート(上)

アガサ・クリスティーの秘密ノート(上)アガサ・クリスティーの秘密ノート(上)(ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

「クリスティーの屋敷で、小部屋の奥にしまいこまれていた70冊以上のノート。そのページには、ミステリの女王の創作の秘密が……興奮に震えながらノートを調べると、さらなる驚きが待っていた。そこには、未発表の短篇、それも名探偵ポアロが活躍するオリジナルの短篇ミステリが眠っていたのだ! さまざまな事情から陽の目を見なかった幻の作品「ケルベロスの捕獲」をついに完全収録。世界を驚かせた話題作! 」

ミステリマガジン 2010年 04月号』を見て知った、アガサ・クリスティ関係の最新本です。

クリスティが大量のメモをノートにしたためていたというのも初めて知りましたが、驚くのはそれが死後何十年とたっているのに、紛失もせず残っていたという点。よくぞ見つけてくれたものだなぁとうれしくなります。

ノートのメモは時期も作品もごちゃごちゃになっていて、まとめるのが難しかったみたいです。走り書きで読みにくいのもあれば、とつぜん料理のレシピが書いてあったり、娘との約束ごとを書いていたり。何年もかけて調査した編者さん、スゴイです。

著作についていろんな秘話が公開されているので、全作品をもう一度読み返したくなりますね。特に『五匹の子豚』!あんまり記憶にない作品なんですが、編者さんが一押ししてるので読みたくてウズウズしてきてます。

そして一番うれしいのが、クリスティの未公開作品!未読のワクワク感をまた味わえる〜、うれし〜わーい(嬉しい顔)と浮かれております。

初公開の「ケルベロスの捕獲」は『ヘラクレスの冒険』に掲載されるはずだった作品です。執筆当時の世界情勢を考慮して見送ったそうですが、たしかにこれは当時出せたもんじゃないですね(今でもけっこうヤバいんじゃないかと思いますが)。
その後、書き直された新「ケルベロスの捕獲」が公開されています(『ヘラクレスの冒険』の最後に掲載)。

未公開の方はなかなかおもしろくて、個人的には『ヘラクレスの冒険』に掲載されている方より好きですね。しかし、ヴェラ・ロサコフ伯爵夫人との再会場面も大好きなので、新しい方も捨てがたい。

どっちか選べと言われたら、ホンキで迷います(そんな機会はないでしょうけど)。
posted by 壺柑弐号 at 22:02| Comment(4) | TrackBack(0) | クリスティ:ミステリ以外 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月07日

料理番の娘 /アン・アシュリー、しのざき薫

料理番の娘料理番の娘 1

「警察もてこずる難事件を解決する頭脳とハンサムな容姿――。加えて血筋もよろしき伯爵家の次男ベネディクトは、次々舞いこむ結婚話にうんざりしていた。そんなある日、彼にある事件調査の依頼がくる。小さな村の医師が、物盗りの仕業とみせかけて殺された件を調べてほしいという。騒がしいロンドンを離れる口実にもなると、依頼をひき受けたベネディクトだが、彼は知らなかった。そこに、彼に結婚を決意させる美しい娘、料理番のエマとの出会いが待っていることを!」

ハーレクイン・ロマンスのコミカライズ作品です。原作は『料理番の娘 (ハーレクイン・ヒストリカル・ロマンス)』。

Yahoo!ブックスの「タダ読み」で見かけて、お試し感覚で読んでみました。シャーロック・ホームズやポアロと同じイギリスが舞台。時代はホームズよりちょい前になるのかな?イギリスの上流階級のお話は好きなので、けっこうおもしろく読めました。

ハーレクイン・ロマンスというだけあって主人公とヒロインの恋物語がメインなのですが、殺人事件の真犯人探しというテーマもあり、純愛物が苦手でも気にせず読めます。ロマンス仕立てのミステリー(ミステリー仕立てのロマンス?)は、クリスティー後期の作品に通じるところがあり、違和感はまったくありませんでした。

しかし・・・こういうロマンス物、特にハーレクイン・ロマンスなんて絶対手に取らないだろうと思っていたのに、思わず読んでしまった自分が恥ずかしい あせあせ(飛び散る汗)。恥ずかしいというか、「負けた」っていう感じ。何に負けたのか、自分でもよくわかりませんが(笑)。

この機会に他のハーレクイン・ロマンスも読んでみたのですが、この作品のようにミステリーもあれば、ハードボイルドっぽいもの、SF・超人類っぽいもの、古代ヒストリーもの、いろんなテーマがあるんですね。王子様と女の子の王道ロマンスものばかりだと思っていました。
ハーレクイン・ロマンスってだけで毛嫌いしてちゃいかんですなぁ。

で、いろいろ読んでみた結果、ハーレクイン・ロマンスのハーレクイン・ロマンスたるポイントがわかってきたので、まとめてみます。

1 ヒロインはそこそこ美人(中の上〜上の下あたり)

読者の共感を得るための人選ですかね。ものすごい美人だと共感できないし、かといって並(以下)の容姿だとロマンスに発展しないし。最初やぼったくても磨くと光る美しさだったりもします。

2 相方(男性)はハンサムで誠実、家柄もよく財産もある人が多い

そして、背も高い・・・って、そんな男がごろごろしてるワケないと思いますが(苦笑)。
女性の理想を集めたらこうなりましたってことかな。

3 男性はほとんど肉食系だ

女性に対するアプローチがすごいです。まあそうしないと話が進まないってのがあるんでしょうけど。日本の草食系男子は相方になれそうもありませんネ たらーっ(汗)

4 ヒロインと男性は一目ぼれする

だいたい20ページ前後で一目ぼれします。片方だけ一目ぼれというのもアリ。短い話が多いから、ゆっくり愛を育むって展開は難しいのかも。

5 結婚がゴールだ

結婚がスタートの話もあるんですが、6〜7割がたが「結婚=ゴールぴかぴか(新しい)」ですな。


他にもありそうですけど(人物描写の浅さとか)、設定で目立つのはこのくらい。女性が理想とする「恋愛・結婚観」が色濃く出ていて、なかなか興味深いです。

ありきたりの話もありますが、けっこう読ませる話もあるハーレクイン・ロマンス。一度手にするのもおもしろいと思いますよ。
posted by 壺柑弐号 at 10:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 最近読んだ面白い本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月12日

カラット探偵事務所の事件簿 1 /乾 くるみ

カラット探偵事務所の事件簿 1カラット探偵事務所の事件簿 1

「あなたの頭を悩ます謎を、カラッと解決いたします!『イニシエーション・ラブ』で大反響を巻き起こした著者が技巧の限りを尽くして描く6つの事件。」

高校時代からの友人、古谷と井上が立ち上げた謎解き専門の探偵事務所。そこに持ち込まれた謎を明かしていく、短編連作ミステリーです。

死体や殺人は出てこないので、読後感もよく、1作完結なのも読みやすくてグッド!
読みやすさだけでなく、出てくる謎も巧妙なので、読み応え十分。これはオススメです。

個人的には、3つ目の「兎の暗号」の謎解きがすごいと思いましたね。3人の子どもたちに残した和歌3種に、それぞれ違う(しかも複雑な)手法をもちいて宝の在り処を残したおじいさん。そしてそれを、いともたやすく解いてしまう古谷所長。この2人はいったい何者なんでしょうか。
こんなん、フツーの人には解読なんて絶対ムリだって。

そんな感じで、井上がワトソン気取りで記述したこの「カラット探偵事務所の事件簿 1」。最後に「えぇ?」という仕掛けが施されていて、思わず何度か再読するハメになります。たしか『きみにしか聞こえない』の「華歌」や『Rのつく月には気をつけよう』と同じ仕掛け・・・と書くとわかっちゃう人もいるのかな?
なかなか粋なはからいです。

全部読むとこのタイトルにも意味がある、ということがわかります。

まさかそういうオチだったとは!
そんなんアリか?(いやアリだ)。

最後の1行、読んでるこっちがテレ /// ましたね。苦笑いというかなんというか・・・あはははは あせあせ(飛び散る汗)

たぶん「カラット探偵事務所の事件簿 2」は出ないんでしょうねぇ。
出たら出たで、おもしろいけど(笑)。
posted by 壺柑弐号 at 18:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 最近読んだ面白い本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする