勝手な感想をつらつら書いてます。
参考にならないと思うけど、お役に立てればうれしいです (^-^)
Amazonでストアを作ってみました。
ここには書いてない本も紹介してます。興味があればどうぞご覧ください。

exclamationネタバレありますexclamation 真犯人の名前などは書いていませんが、読んでたらうっすら見当がついてしまう可能性が高いです。未読の方は気をつけて!

2009年07月08日

火輪 /河惣 益巳

火輪火輪 (第1巻) (白泉社文庫)

「謎の出自を持つ性別不明の半神ラン・リーアン。養い親の白玲(パイリン)のため、竜王剣を探しに人界へ降り立った彼の前に、天界・人界の戦乱の幕が切って落とされる。架空の中国を舞台にした異世界ファンタジー。」

大好きな中華系ファンタジー漫画です。
数十年前に連載されていた古い作品ですが、今でも遜色なく楽しめます。『封神演義』を元にしているみたいなので、古代中国の伝承・伝説、西王母をはじめとした神仙ものが好きな方におすすめ。

半人半竜の琅亮(ラン・リーアン)が、東海青竜王・敖広に託された竜王剣を探しに人界へ降りたところ、華王朝のクーデーターに巻き込まれるというストーリー。そこから徐々に彼の出自が明らかになっていき、天界・人界を巻き込んだ未曾有の大事件に発展していきます。
果たして、天界を治めるのはリーアンなのかカイなのか、それとも・・・!?

古代中国の戦術や役職、土地名など、なじみのないことばや説明が多く難解な部分もありますが、そこらへんはななめ読みしても大丈夫♪単純に楽しみながら読むこともできます。それぞれのキャラクターがきちんとかき分けられているので、ストーリーを読み誤ることも少ないはず。

若干、物語や絵柄にクセがあるので受け付けない人もいると思いますが、中華系ファンタジーに興味あるなら見ておいて損はないです。

このストーリーの根幹はリーアンの成長譚です。半人・半竜の中途半端な存在だった(自分ではそう思っている)リーアンが、玄武の力を手に入れ、天帝に匹敵する力を持つことを知り、周りから期待やプレッシャーをかけられていきます。
しかし中身は未熟(ガキ)なままのリーアンなので、「そんなん知らない。パイリンに会いたい!」と逃げ回る・・・(笑)。

ところが逃げた先で実の父親に出会い、生涯の伴侶とめぐりあい、自分の星宿を受け入れざるをえなくなっていきます。すべては母が見出した星のさだめだったんでしょうか。

そんなこんなで、まぁ、最終的には一見落着になるわけですが、ちょっと言いたいことがある。

このストーリーの(というか、未曾有の危機の)元凶って、竜王の横恋慕ですよね。パイリンと叔父がそのまま結婚してカイを育ててれば、ヘイシャオも天宮を追われることなく平和に過ごせ、天界も人界もなにごともなかったはず(竜王が天帝になってればよかったのだ)。

なんか結局ヘイシャオ1人が悪者になってしまったけど、一番悪いのは善人面(被害者面)している竜王だろー?

と、読後に思いました。

人界・天界を巻き込んで、相当数の人間を殺したヘイシャオも悪いんだけど、パイリンをあきらめきれず、その子カイまで飼い殺しに近い状態に追い込んだ竜王。

今度こそちゃんと、カイと2人で天を治めろよ!って思いました。
posted by 壺柑弐号 at 16:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 最近読んだ面白い本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月24日

タグクラウドを整理してみました

今まで超テキトーにつけていた「記事のタグ」を統一しました。
これでちょっとはスッキリしたかな?と思います。

まぁ、単なる自己満足なんですけど。


2004年からの記事をぜんぶ見直したので、かかった時間はなんと4時間以上。
明日も仕事だというのに・・・なんてこったい。

しかし、昔の記事を読めたので、なかなかおもしろかったです。
クリスティ作品の中にも、読んだ記憶のない本があったりして、いい勉強になりました。

これからもがんばって更新していくぞー、オー!
タグ:Seesaa
posted by 壺柑弐号 at 00:27| Comment(2) | TrackBack(0) | ごあいさつ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月28日

名探偵ポワロ[完全版]Vol.23『死人の鏡』『グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件』

名探偵ポワロ[完全版]Vol.23名探偵ポワロ[完全版]Vol.23 [DVD]

「名探偵・ポワロが活躍する推理ドラマの完全版第23巻。「ダイヤルM」の名優、デビッド・スーシェの好演と、細部にまで凝って撮影された美しい映像は必見。調査の依頼人が自殺してしまう「死人の鏡」と、「グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件」を収録。」

久々にドラマ見ました。
今回は短編の映像化。『死人の鏡』と『グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件』です。
では、それぞれの感想をどうぞ。


1 死人の鏡

短編集『死人の鏡』の表題作ですね。本の感想はこちら

アイザック・アシモフ似のおっちゃんが被害者です。

アイザック・アシモフ
この人がアイザック・アシモフ氏

いやもう、本当に似てるんですって!本人じゃないか?と思うくらい。
うそだと思う方は、一度見てみてくださいな。

アシモフ氏に惑わされたせい(←?)で、途中までどんな事件だったか思い出せませんでした。
もちろん、最後まで真犯人はわからず終い。
あいかわらずのトリ頭ですな たらーっ(汗)

このテの密室殺人事件は、部屋の構造を一目で把握できるのでグーですね。
ポアロが不思議がってた角度の問題も、やっと理解できました。


2 グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件

短編集『ポアロ登場』に掲載されている作品のドラマ化です。本の感想はこちら

体調を崩したポアロが、静養先で真珠のネックレス盗難事件に遭遇するという話です。
ミス・レモンやヘイスティングズに「休んでなさい」と言われてるのに、事件に首をつっこみたがるポアロがちょっと可愛い 揺れるハート

そのせいで、ヘイスティングズがミス・レモンに怒られちゃうんですけど。
ヘイスティングズはドラマでも道化役なんですなぁ(笑)。

おなじみジャップ警部も登場します。
射的でとったテディ・ベアを小脇に抱えた姿は、あれですか、視聴者へのサービスショットなんでしょうか。
思いっきり笑わせていただきました。

そんな感じで、事件よりもそういう細かい描写がおもしろい作品でした。
や、事件も、もちろんおもしろいんですけどね・・・(アセアセ)。
posted by 壺柑弐号 at 15:17| Comment(0) | TrackBack(1) | クリスティ:TVドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月04日

聖☆おにいさん /中村光

聖☆おにいさん聖☆おにいさん 1 (1) (モーニングKC)

「ブッダとイエスが、下界のバカンスを満喫しようと東京都立川の安アパート(ペット禁止)の一室で「聖(せい)」という名字で暮らすという設定で描かれる日常コメディ。2009年、手塚治虫文化賞短編賞受賞。」

ブッダイエス・キリストという、宗教界のスーパースターをこんな風に描写したのは、この作品が最初(で最後)なんじゃないかと思います。
そういう意味でも、この漫画を母国語で読めて幸せだな、うん。

これ、地味にきます。ツボにはまると、こたえられないおもしろさ。

特におもしろかったのが、ブッダの悟りを邪魔しようとしたマーラを「究極のかまってちゃん」にしちゃったところか。
確かに言われてみれば、あの行動は無視されてムキになってるかまってちゃんかもしれない!
その発想はなかったわ!

あと、旅館の仲居さんに名前を聞かれたと思ったイエスが「聖(せい)イエスです」と言ったばっかりに、チャゲ&飛鳥の「say yes」を歌わされそうになったところとか。

小さな笑い(しかも、ブッダやイエスに縁もゆかりも大有りな)がいたるところに散りばめられてるので、仏教やキリスト教に詳しい人は、ツボにはまると抜け出せなくなるかもしれません。

もちろん、仏教やキリスト教に詳しくなくても楽しめます。逆に、この漫画からブッダやイエスの生涯に興味を持つ人もいるらしい。うん、それもありなん。

特筆すべきなのは、『聖☆おにいさん』は、1巻より2巻、2巻より3巻と、おもしろさに磨きがかかっていくところ。フツウはマンネリ化して勢いがなくなると思うんですが、これは逆におもしろさに奥行きが出てきてます。最新刊が楽しみでしょうがない。

作者の中村光氏のことは『荒川アンダーザブリッジ』のころから気になってたので、『聖☆おにいさん』が注目されるようになってうれしいですわ。

興味のある方はぜひ読んでみてください。
posted by 壺柑弐号 at 00:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 最近読んだ面白い本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月29日

後宮 /海野 つなみ

後宮後宮 1 (1) (講談社コミックスキス)

「後深草院の女房として宮中に出仕した二条の、14〜49才までの人生を描いた波乱万丈な物語」

古本屋で見つけた漫画です。
『後宮』というタイトルに惹かれて手にとってしまいました(ここらへん、彩雲国物語の記事でも書きましたね)。

この作品の舞台は、鎌倉〜室町時代の日本です。
ちょうど蒙古襲来!神風!という時期ですね。
京都で院政がピークだったころに、御所に出仕した女の子が主人公のお話です。

身分の高い家柄で、なおかつ、後深草院に子どもの頃から可愛いがられていた吾子(あがこ)が、「二条」という名で出仕するところからお話が始まります。
大人になって宮仕えしているという興奮も冷めぬうちに、突然ふってわいた後深草院との結婚。しかし妊娠で実家に戻っている間に、ひそかに想いあっていた西園寺実兼とも結ばれ、その子を身ごもってしまいます。

後深草院と実兼の間で揺れている間にも、後深草院の異母弟である性助親王(←お坊さん)に言い寄られたり、近衛大殿と関係をもたせられたり、後深草院の実弟 亀山院から口説かれたりと、ぐちゃぐちゃ・どろどろの人間関係に陥ります。

後深草院の奥さんからはイジメられるし、実父が死んで後ろ盾をなくしちゃうし、子どもとは生き別れちゃうし(死別もあり)、後深草院から不当な扱いを受けるしで、二条の人生はもう散々です。

現代的に言うと、会社の会長から寵愛を受けてるOLが、同僚と不倫し、奥さんから執拗にいじめられ、会長の兄弟、社長や部長からセクハラされ、挙句のはてに捨てられるって感じでしょうか。

ひ・・・悲惨すぎる!


・・・でもおもしろくて、読むのをやめられないんだなぁ。
早く次の巻、読まないと!


実はこのストーリー、『とはずがたり』という実在の人物が書いた日記(古文)を漫画化したものなのです。

高校生の頃活字で読んだことあったのですが、『後宮』の3巻目くらいになるまで思い出せませんでした。性助親王が誓文を送ってきた時にやっとわかったくらいかな。

絵柄がスッキリとしていて、キャラクターも現代風にアレンジしてあって(といっても破綻はないですよ)、ところどころギャグも取り入れてあるので、読みやすくわかりやすいです。古典文学といわれなければ、気付かない人も多いんじゃないでしょうか。

これなら古文や日本史の勉強代わりに読んでもいいんじゃないかなー、なんて思います。
マルコポーロとか蒙古襲来、院政や鎌倉幕府についても書かれてるんで、楽しみながら勉強できますよ〜。
posted by 壺柑弐号 at 22:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 最近読んだ面白い本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月03日

首無の如き祟るもの /三津田 信三

首無の如き祟るもの首無の如き祟るもの (ミステリー・リーグ)

「奥多摩に代々続く秘守家の「婚舎の集い」。二十三歳になった当主の長男・長寿郎が、三人の花嫁候補のなかからひとりを選ぶ儀式である。その儀式の最中、候補のひとりが首無し死体で発見された。犯人は現場から消えた長寿郎なのか?しかし逃げた形跡はどこにも見つからない。一族の跡目争いもからんで混乱が続くなか、そこへ第二、第三の犠牲者が、いずれも首無し死体で見つかる。古く伝わる淡首様の祟りなのか、それとも十年前に井戸に打ち棄てられて死んでいた長寿郎の双子の妹の怨念なのか―。」

土着的民間伝承でいろどられた、本格推理小説です。おどろおどろしい描写や、閉塞的なムラ社会、一族の跡取り騒動など、横溝正史ファンにはたまらない世界が描かれています。

とあるブログで大絶賛されていて、自称「横溝好き」でもあることだし、ためしに読んでみました。

この作品は、怪異譚蒐集家で作家でもある刀城言耶(とうじょうげんや)シリーズの3作目らしいです。しかし、どうもシリーズとは別に、刀城言耶をメインとした作品があるっぽい(真相不明 ←wikipediaで見ると3作目になってる)。
とりあえずシリーズ物は1作目から読むのが礼儀だろうと、先に『厭魅の如き憑くもの』と『凶鳥の如き忌むもの』を読んでます。

民間信仰や怪奇現象を否定も肯定もしないで、事件の真相を現代的におっていくのが、このシリーズの(というか、主人公の)姿勢です。理論的・科学的に解明できない現象は、怪異現象としてそのまま受け入れるところが、横溝作品との違いかな〜?と思いました。本格推理小説でありながら、ホラー要素を多分にふくんでいるので、怖がりの方は読みづらいかも。

その中でもこの『首無の如き祟るもの』は、最初から最後まで、なんだかわからないモノの気配をずーっと感じさせるつくりになっています。

10年前の十三夜詣りでの双子(妹)の死、婚舎の集いでおこった長寿郎と鞠子の首無し殺人事件、その後におこった首無し殺人と戻ってきた首の謎。

この3つの事件(うち後者2つは連続殺人事件)の謎を解明するべく、当時の駐在の妻だった探偵作家が、その記録や当時の記憶を思い出しながら描くというスタイルをとっています。

事件のトリックはとても込み入ったものですが、探偵役の刀城言耶が

たったひとつの事象に注目すると、すべての謎が解明される

という通り、たったひとつの事象に気づいたとたん、複雑にからみあった謎がバラバラとほぐれていく様が見事です。

その謎は、シリーズを通して読んだ人、ミステリ小説に慣れ親しんだ人ならなんとなく「こうじゃないかな」と思い描くことです。しかし、それに気づいても、刀城言耶の言う「ある人が当然するべき時に、それをしなかった」という部分に気づかなければ、真相に導かれないようになっています。
このあたり、作者(三津田氏)の手腕に脱帽ものです。

ほかにも、読者が「こうじゃないか?」と思ったことを、その直後に「そうではない」と作中で否定される部分が多々あります。作者が読者の一歩上をいくように作られているので、どうにもこうにも推理しづらい(苦笑)。

しかも、刀城言耶の結論が二転三転していくので、ついていくのがやっとです。○○が犯人だ、いや実は◆◆が・・・、でも実際は☆☆でしょ?・・・ってな感じ。作者に思いっきり振り回されております。

そーゆーわけで、なかなかにおもしろかったけど、正直疲れたあせあせ(飛び散る汗)

個人的には、2作目の『凶鳥の如き忌むもの』の方が好きでした。こっちの方がシンプルで、トリックや動機(?)も「あっ!」と叫ぶくらい思いがけないものだったので。
結末も余韻があって、こっちの方が読後感いいしなぁ。
posted by 壺柑弐号 at 13:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 最近読んだ面白い本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする