勝手な感想をつらつら書いてます。
参考にならないと思うけど、お役に立てればうれしいです (^-^)
Amazonでストアを作ってみました。
ここには書いてない本も紹介してます。興味があればどうぞご覧ください。

自分用の備忘録としてアガサ・クリスティ作品データベースというサイトを立ち上げました。
只今、鋭意作成中です。よろしければどうぞお立ち寄りください。

exclamationネタバレありますexclamation 真犯人の名前などは書いていませんが、読んでたらうっすら見当がついてしまう可能性が高いです。未読の方は気をつけて!

2012年04月29日

あなたが名探偵 /泡坂妻夫、西澤保彦 他

あなたが名探偵あなたが名探偵 (創元推理文庫)

「蚊取湖の氷上で発見された死体の首には、包帯が巻きつけられていた。前日に、病院で被害者の男性と遭遇した慶子と美那は、警察からあらぬ疑いをかけられて―。泡坂妻夫「蚊取湖殺人事件」をはじめ、西澤保彦、小林泰三、麻耶雄嵩、法月綸太郎、芦辺拓、霞流一が贈る七つの挑戦状。問題編の記述から、見事に事件の真相を推理できますか?犯人当てミステリの醍醐味をあなたに。」

気軽に読める、本格ミステリーアンソロジー集です。読者に犯人を当てさせるという趣向で、問題部分と解答部分は分けておさめられています。

本格ミステリーの名手が勢ぞろい!読みやすく理解しやすく、事件のシチュエーションや現場、人間関係など、結構好きな部類のお話ばかりでうれしい。
でもなんだろう、心のひだに引っかかるようなものがなく、サラーっと読み終わったって感じもしました。読みやすさがアダになったのかな?う”−んたらーっ(汗)

そんな中、法月綸太郎の「ゼウスの息子たち」はパズルがキレイにはまるような爽快感がありました。条件はすべて提示されてるので、じっくり時間をかけて考えれば到達できそうな答え。でも気づかなかったんだなぁ、これが。それがくやしいような、でも見事にだまされて心地いいような、そんな感覚を受けました。

こういうお話は本当に久しぶり。また見事にだまされたいです。

【収録作品】
泡坂妻夫「蚊取湖殺人事件」
西澤保彦「お弁当ぐるぐる」
小林泰三「大きな森の小さな密室」
麻耶雄嵩「ヘリオスの神像」
法月綸太郎「ゼウスの息子たち」
芦辺拓「読者よ欺かれておくれ」
霞流一「左手でバーベキュー」
posted by 壺柑弐号 at 01:33| Comment(1) | TrackBack(0) | 最近読んだ本:なかなか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月28日

【最近読んだおもしろい本】カテゴリを修正しました

【最近読んだおもしろい本】カテゴリがいっぱいになってきたので、

最近読んだ本:オススメ
最近読んだ本:なかなか
最近読んだ本:イマイチ

の3つに分けました。

「オススメ」は、皆さんにオススメしたい大好きな本が入っています。
「なかなか」は、個人的に好きだったり、メモしておきたかった本です。
「イマイチ」は、肌に合わなかったり、どーしても物言いつけたくなった本になります。

管理人の嗜好が多分に入った、いわゆる「独断と偏見」に基づいた分け方です。自分用のメモ代わりでもあるので、笑って許してくださればこれ幸い揺れるハート

ん〜、これでちょっとはスッキリしたかなわーい(嬉しい顔)
posted by 壺柑弐号 at 12:13| Comment(0) | TrackBack(0) | ごあいさつ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月22日

木洩れ日に泳ぐ魚 /恩田 陸

木洩れ日に泳ぐ魚木洩れ日に泳ぐ魚 (文春文庫)

「舞台は、アパートの一室。別々の道を歩むことが決まった男女が最後の夜を徹し語り合う。初夏の風、木々の匂い、大きな柱時計、そしてあの男の後ろ姿―共有した過去の風景に少しずつ違和感が混じり始める。濃密な心理戦の果て、朝の光とともに訪れる真実とは。不思議な胸騒ぎと解放感が満ちる傑作長編。」

いやぁ、共感しまくりました。
しまくった結果、読んだ後もモヤモヤが残りました。

登場するのは2人の男女。明日引き上げる予定のアパートで、最後の晩餐を始めるところから物語が始まります。がらんとした部屋、電球だけの明かりの下で、スーツケースを机にして惣菜や酒を口にする2人。何気ない会話をしながら、相手の動向をつぶさに見守っています。

彼ら2人がどういう関係なのか、どんな秘密を持っているのか最初はわかりません。徐々にわかるようになるのですが、章ごとに男性視点、女性視点と替わっていくので、最初の方はそれを「面倒だな」と思いました。
しかし進むにつれて気にならなくなってきました。逆に、彼らの抱いていた疑いや過去の秘密を多角的に眺めることができ、理解しやすくなった感があります。彼らの心情や心境の変化もわかりやすかった。

一応謎解き(ミステリー)になると思うんですが、主題はそれじゃないような気がします。じゃあ何だ?と言われると困るのですが、キーワードは「理不尽」って気がするんです。男女2人の会話で積年の謎が解けたというのに、明るい未来は訪れない。今まで積み重ねてきた蜜月の日々は、それゆえに導き出した結末は何だったのか。私の印象は「理不尽」の一言ですわ。

その理不尽さを理不尽なまま抱えて生きていかないといけない男女の悲劇(あるいは喜劇?)、これが主題なのかなぁ・・・なんてね。

しかしまあ、女性の方については憑き物が落ちた(by 京極堂)ようで良かったのかなと思いますけどね。最後の最後で本音が出せてよかったねー、みたいな。男性はまだくすぶってるかな・・・なんだかシャッキリしない人だなあ。本当に自分の悪いところを見ているようだ。

そういうわけで、男女ともに自分に似てるという共感を覚えつつ、その結果にモヤモヤとさせられた本でした。
posted by 壺柑弐号 at 14:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 最近読んだ本:なかなか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月08日

Mystery Seller /新潮社ミステリーセラー編集部

Mystery SellerMystery Seller (新潮文庫)

「日本ミステリー界を牽引してきた8人の作家の豪華競演。御手洗潔、江神など、人気のおなじみの主人公から、気鋭の新たな代表作まで、謎も読み口も全く異なる八篇を収録。すべて読み切り、どの事件から解くのもよし。極上のトリックに酔いしれる、ミステリーファンに捧ぐ、文庫史上もっとも豪華なアンソロジー。著作リストつきでガイドとしても最適。」

久しぶりのアンソロジー集。島田荘司、有栖川有栖、我孫子武丸など、今の日本ミステリー界を牽引する8人の作品が1冊にまとまってます。これはお得!と思って読んだところ・・・・・・

ん〜、ちょっとイマイチ

って思いました。
なんでかな〜、なんでだろ〜。人気シリーズの主人公たちが出てるのに、全体的に面白いと思えなかったのは自分でも不思議。

たぶん共感できない&読後感が良くないのが理由かな。作者の顔ぶれをみて本格推理を期待してたんですが、謎やトリックで驚かされることは少なかった。登場人物や環境に特異性をもたせてムリヤリ事件に仕立て上げてる、そういう印象を受けたんですよね。
そういうわけで、どうも乗り切れないまま読み終わりました。残念ふらふら

ただし、1話目 島田荘司の「進々堂世界一周 戻り橋と悲願花」は読み応えあっておもしろかった!中盤までどんな謎が起こるかわからず後半に突入し、最後の最後であのオチ!ああいう風に花開くとは思わなかった。これはちょっと泣けますよ。
舞台は第二次大戦下の韓国・日本なので、戦争ものとして読んでもいい。1粒で2度おいしい作品です。

1話目を読むだけでも価値があると思いました。
興味があれば、ぜひ。

【収録作品】
島田荘司「進々堂世界一周 戻り橋と悲願花」
有栖川有栖「四分間では短すぎる」
我孫子武丸「夏に消えた少女」
米澤穂信「柘榴」
竹本健治「恐い映像」
北川歩実「確かなつながり」
長江俊和「杜の囚人」
麻耶雄嵩「失くした御守」
posted by 壺柑弐号 at 15:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 最近読んだ本:イマイチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月05日

彼女が追ってくる /石持 浅海

彼女が追ってくる彼女が追ってくる

「“わたしは、彼女に勝ったはずだ。それなのに、なぜ…”中条夏子は、かつての同僚で親友だった黒羽姫乃を刺殺した。舞台は、旧知の経営者らが集まる「箱根会」の夜。愛した男の命を奪った女の抹殺は、正当な行為だと信じて。完璧な証拠隠滅。夏子には捜査から逃れられる自信があった。さらに、死体の握る“カフスボタン”が疑いを予想外の人物に向けた。死の直前にとった被害者の行動が呼ぶ、小さな不協和音。平静を装う夏子を、参加者の一人である碓氷優佳が見つめていた。やがて浮かぶ、旧友の思いがけない素顔とは。」

扉は閉ざされたまま』の倒叙ミステリー第3作目。火山研究科の碓氷優佳が、今回も犯人をぐいぐい追いつめます。

ちなみに第2作目の『君の望む死に方』も読んでます。感想は・・・残してないみたいですね。こちらは被害者(?)と優佳の静かな戦い編。ミステリーではあり得ないシチュエーションのお話でした。なかなかおもしろかったです。

そういうわけで、個人的に興味深い「碓氷優佳シリーズ」3作目。今回も楽しみに読んでみました。

今回は、ビジネスの成功者が集まる「箱根会」で起こった殺人です。事件を整理するのは寺田という若社長と優佳の妹分の比呂美ちゃん。犯人の手掛かりと思われるカフスボタンを前に、あーだこーだと議論していきます。
前半では優佳はほとんど口を出しません。出すとしたら「早く警察に任せよう」という趣旨のことば。しかしいろんな事情があって、警察に連絡できない状態に。犯人もカフスボタンの謎が解けるまでは警察沙汰にしたくないため、自分に不利な状況をつくりながら、なんとか連絡を遅らせようとします。

倒叙ミステリーですから、犯人も動機もトリック(?)もわかっている。今回の謎は「なぜ被害者は、犯人と無関係のカフスボタンを握っていたのか?」です。犯人を示すものでないということは、犯人も読者も知っている。では「なぜ」持っていたのか?この謎は、結局、優佳が「断定できないが・・・」という前置きで推論しています。

ここまで読んで、はじめて<著者のことば>の意味を理解できました。

<著者のことば>
当然の話かもしれませんが、被害者のことを最も考えているのは、犯人です。
それは、被害者が被害者になる、つまり死んでしまってからも変わりません。
被害者の方にも、生前から犯人への強い思いがあったのなら、それは死してなお変わらないでしょう。
本作では、そんな犯人と被害者との、誰よりも濃い関係を描いてみました。
あなたは、どちらの立場で読まれるでしょうか。

うーむ、「キライ、キライも好きのうち」と言いますが、犯人と被害者の関係ってまさにソレですね。
因業深いってこういうことなんかなぁ、と考えさせられました。

というわけで、さくっと読めるし、なかなかおもしろかったんですが、『扉は閉ざされたまま』に比べると小粒という印象です。手に汗握るような心理戦がなかったからかな?

あと、今回は優佳の冷酷無比な面が押し出されすぎててイヤ〜な感じを受けました。前作、前々作でもありましたが、それでもまだ人間味があったような気がします。今回も比呂美ちゃんへの心遣いは出てたものの、それ以外はバッサリ両断。いやまあ、それでもいいんだけど、なんかこう、ちょっとなじめない。読後感が悪くなってしまったかな・・・。『耳をふさいで夜を走る』に近い感覚。

そういうわけで、個人的にはあんまりオススメしません。

※碓氷優佳シリーズをまだ読んだことない方は、ぜひ一度『扉は閉ざされたまま』を読んでみてください。
posted by 壺柑弐号 at 17:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 最近読んだ本:イマイチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月03日

三つ首塔 /横溝正史

三つ首塔三つ首塔 (角川文庫―金田一耕助ファイル)

「華やかな還暦祝いの席が三重殺人現場に変わった! 宮本音禰に課せられた謎の男との結婚を条件とした遺産相続が巻き起こす事件の裏には…。本格推理とメロドラマの融合を試みた傑作!」

あんまり有名ではないし、期待しないまま読んだのですが、かなり楽しめました。

金田一耕介が出てくる「推理小説」ですが、主人公・音禰(おとね)の回想という形をとっているからか、謎解きの部分がちと弱いです。最後の最後に説明してますが、付け足しっぽい気がしなくもない(笑)。
真犯人は意外でしたけどね。あーれは最後までわからんわ。

それより、音禰と謎の男・五郎の逃亡劇、これが一番気になりました。

いくつもの顔と名前をもつ五郎。音禰を事件の渦中に巻き込んだ張本人でありながら、絶体絶命の時には彼女を助けるヒーローにもなる。無理やり体を奪っておきながら、音禰の身を本気で心配し愛をささやく。五郎とはいったいどういう人物なのか、音禰と同様 読者である私にもさっぱりわかりません。

登場人物も胡散臭い連中ばかりだし、過去の因縁話も深く関わってきます。用意周到な五郎が罠にはまったりもするしで、最後まで気が抜けませんでした。

なので、事件が解決した時はホンキで「良かった〜わーい(嬉しい顔)」とホッとしました。音禰にかなり感情移入しちゃってる証拠ですね。われながら驚きです。

笑えるのは、金田一耕介が悪役になってるところ。脛に傷を持つ人物にとって、金田一の言動はいちいちうるさくてしょうがないらしい(笑)。そんな金田一も、最後は「後光がさして見える」と表現されますが。飄々とした彼らしいエピソードですな。

全体の印象としては江戸川乱歩の『孤島の鬼』に似ています。『孤島の鬼』が好きなら、こちらも楽しめると思いますよ。
posted by 壺柑弐号 at 20:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 最近読んだ本:なかなか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする